地獄でなぜ悪い

 

 タイトルは星野源の同名の楽曲から。最近はdeath stranding の影響で星野源を割とよく聴く様になった。彼の楽曲は「恋」とか、「pop virus」とか、直球にみえてその実、彼自身のどろどろの内面(それは決してグロテスクなものではない)が曲だったり歌詞に反映されていて、なんだかお笑いを見ているかの様な錯覚に陥ってしまう。ただその笑いっていうのはシニカルなんだけど、どこかポップで、サブカルチャーとしても成立しているのにも関わらず、しっかりとJPOPのメインストリームを大手を振って歩いていけるような、そんな爽やかなもの。

 

 アーティストしては「LIFE」でお笑い芸人として、「地獄でなぜ悪い」、「逃げ恥」等の映画やドラマで俳優として活動するなど、多彩な場面で彼はその才能を余す事なく発揮している。そんな酸いも甘いも嚙み分けてきた彼だからこそあんな歌をかけるんだなぁと思う。

 

 

realsound.jp

 

 で、彼曰く地獄とはこの生活そのものらしい。(出典:エッセイ「変態」より)

地獄とはあの世にあるのではなく、僕たちの生活が人生というベールに覆われた地獄なのだ。

たしかそんな事を自伝で語っていた。くも膜下出血に襲われてしまった際にそれを悟ったみたいだ。余りにも苦しすぎるオペ、しんどすぎるリハビリ、それらが同時に襲ってきたら誰でも同じ事を思うだろう。

 

 僕は今つまらない授業を聞き流しながらこの記事を書いている。家事もちょっと溜まってるし、水道代も滞納してる。課題も終わらない。ゲームも出来ない。成績も悪いし大学だってやめるかやめないの瀬戸際に立たされている。就職活動もコロナと世情に揉まれうまくいかない。

 

毎日定期的にくる希死念慮や劣等感とも闘ってて、自分を制御するのに必死だ。もし自分に負ける時がきたらそれすなわち「最期」。

 こんな生活、はっきりいって地獄じゃないか。だが嘆いてもなにか変わるわけじゃない。ならこの地獄を楽しもう。彼の様に。

悪辣な宴の中でごきげんな歌でも歌いながら、でも優しく穏やかにすごしていこう。

 

 今からそんな器用に生きることは出来ないかな?でもそう生きていくしかない。生き残るためには。

 

 

追記

amazon primevideoで「地獄でなぜ悪い」の配信が始まってました。まだ観れていないので観てみようと思います。

 

 

地獄でなぜ悪い

地獄でなぜ悪い

  • 発売日: 2016/06/20
  • メディア: Prime Video
 

 

おしまい。